消火器が破裂や爆発する事故で負傷したというニュースをときまた耳にします。本来は安全なはずの消火器がなぜ事故をおこすのか。その原因は消火器の状態に問題があるためです。
そこで今回は、どんな消火器が破裂したり爆発したりするのかについての話です。
加圧式の消火器
消火器には加圧式と蓄圧式というものがあります。現在の主流は蓄圧式ですが10年程前までは加圧式の消火器がほとんどでした。
事故をおこしている消火器の多くは加圧式です。加圧式の消火器は、レバーを握ると瞬間的にプロパンガスよりも高圧のガスが消火器内部に充填される仕組みになっています。そのため、消火器本体に一気に負荷がかかるのです。
傷や腐食している消火器
もちろん消火器は高圧のガスにも耐えられるように設計されて製造されています。しかしながら傷や腐食している部分はそうではありません。
傷があったり腐食している部分は当然弱くなります。一気に充填されたガスの圧力に耐えられなくなりその部分から破裂したり爆発したりするのです。
管理が不十分な消火器
定期的な点検がされている消火器は早い段階で傷や腐食が発見されます。そのため大事に至ることはまずありません。その反面、点検もなく放置されている消火器は傷や腐食が見落とされがちになります。屋外に野ざらしにされているものは特に危険です。絶対に使用してはいけません。
使わなくなったので外に放っておいた。「捨てる前に試しに練習で使ってみるか」というときに事故がおきるのです。消火器の多くは鉄製です。野ざらしにしておけば必ず腐食します。
破裂や爆発した消火器の怖さ
レバーを握った瞬間に傷や腐食部分からガスと消火薬剤が噴き出します。その反動で消火器が身体のほうに向かって飛んで来ることもあるでしょう。破裂や爆発した消火器の破片が飛んでくることもあるでしょう。
想像をしてみてください。金属の塊がロケットのように飛んで身体に勢いよく当たるのです。細かく飛び散った金属の破片が飛んでくるのです。恐ろしいことですね。
対策
傷や腐食のある消火器を使わない。これに尽きます。それにはまず消火器の点検をしましょう。業者に委託しているのであれば良いのですが、問題は家庭に置いてある消火器です。ほとんどが置きっぱなしですからね。傷や腐食があるかどうかは外観から見るだけでわかります。たまには自分でチェックをしてみましょう。
もし、怪しいなという状態であれば速やかに処分をしてください。屋外に放置してある消火器があるならそれも一緒に。試しにとか、練習にとかで使用してみることは事故のもとです。絶対にやめましょう。
まとめ
事故をおこす消火器は加圧式。見分け方は圧力計が付いているかどうかです。傷や腐食のある消火器は事故になる可能性があるので絶対に使用しない。
以上、どんな消火器が破裂したり爆発したりするのかについての話でした。
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