この建物には何本の消火器が必要なのか。そんな疑問を持ったことはありませんか?
そんなときに、まず必要となるのが建物の必要能力単位。これは、建物に必要な消火能力を数値化したもので非常に重要な数値となります。
なぜなら、消火器の本数を割り出すときに、必要能力単位と前回の記事で説明した消火器の能力単位が元となるからです。
そこで今回は、必要能力単位についての説明です。
延べ面積をとある数字で割る
おさらいになりますが、必要能力単位とは建物に必要な消火能力を数値化したものです。
必要能力単位を求めるには、建物の延べ面積を50か100か200で割り小数点以下切り上げという計算をします。
50で割るか、100で割るか、200で割るかは建物の用途によって変わります。ちなみに、耐火建築物の場合には割る数字が倍になり100、200、400になります。
例えば、延べ面積1111m2の建物で、100で割らなければならない用途だったとします。この場合の計算は、1111÷100=11.11。小数点以下は切り上げなので、必要能力単位は12ということになります。
用途によって50、100、200
(耐火構造の場合には倍)
用途によって変わる割る数字
いくつで割るのかというのは建物の用途によって変わってきます。火災時の危険性が高い建物は設置本数が多くなるように数字が決められています。
50で割る用途
劇場、映画館、カフェ、遊技場、カラオケ店、病院、老人ホーム、地下街、重要文化財など
100で割る用途
集会場、料理店、飲食店、店舗、旅館、ホテル、寄宿舎、共同住宅、診療所、老人デイサービス、幼稚園、特別支援学校、公衆浴場、工場、スタジオ、車庫、駐機場、倉庫など
200で割る用途
小学校、中学校、高校、大学、図書館、博物館、美術館、船の発着場、空港、神社、寺院、教会、その他(事務所など)など
耐火建築物の場合は、それぞれ倍の数字になるのでご注意を。
用途によって変わる数字
まとめ
- 延べ面積を決められた数字で割る
- 割る数字は建物の用途で決まる
以上、必要能力単位についての説明でした。
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